最適化一口話

仕事として数理最適化を実践している立場から、その中身や可能性について概説しております。

2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

数理最適化面目を保つ?の巻(ビーズ問題その2)

6000円の予算枠内でできるだけ分量多くビーズを買おうという問題を数理最適化で解いているM君、 「B店からすべて購入」というあんまり面白くない結果になってちょっとがっかり。 まあそれもそのはずで、 店舗 価格/一袋 分量/一袋 A 250円 100個 B 1000円 40…

「厳密さ」は人を惑わす(ビーズ問題その1)

ここは手作りアクセサリーの店。 ビーズの残りがなくなってきました。良く使うタイプなので多めに、予算 6000 円で調達します。 調達先の候補をネットショップでざっと探してみると次のような感じです。 店舗 価格(一袋あたり) 分量 A 250円 100個 B 1000円…

居酒屋シフトモデル化いろいろ (3. 「対応付け」タイプの適用)

前回は働き方(シフト)のパターンを列挙して、重ね合わせのモデルを解くことで 必要な人数を手当するために各シフトパターンを割り当てるべき人数を次のように明らかにしました。 あとは、12人のスタッフ A ~ L にどれを割り振るかで、このモデルは 少し前の…

居酒屋シフトモデル化いろいろ (2. 「重ね合わせ」タイプの適用)

前回は最低限の要件から出発して、「勤務は連続」という「常識」を制約の形で入力し、まともなシフトの導出までたどり着きましたが、今回は発想の方向を変えてそもそもどんなシフトが許されるのか、まずは考えてみましょう。 「連続」という制約が効いて、許…

居酒屋シフトモデル化いろいろ (1. 「マス目埋め」タイプの適用)

数理最適化問題のタイプ分けのご紹介が一通り終わったところで、 これらを用いてよく実務で現れる数理最適化のモデルの組み立て方について具体的に解説しましょう。 オフィス街でランチ営業しているある居酒屋のアルバイトスタッフ 12 人の 勤務シフトを決定…